浅層改良・混合処理

浅層改良は、地盤改良が必要な地表面より、おおよそ2m以内の土地に適しています。
地盤改良は、軟弱地盤において土木工事・建築工事を行う前に、地盤の強度を高めることを指します。浅層改良は、地盤の強度特性や圧縮特性、透水性を改善することで、地盤上の構造物の安定に繋がります。

地盤改良には多くの種類があるので、軟弱地盤の深さや土地の特徴、どの程度の支持力・地耐力を求めるのかなどを判断して工法を決定します。
(スラリー改良にも対応します。)

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究極なまでにシェイプされたアタッチメントで、
スピーディーな作業を実現。

  • 現場の大小を問わず、スピーディーな作業で工期短縮。
  • プラント不要でコンパクトなボディにより施工可能。
  • 現地土を再利用するため、経済的で環境に優しい。
  • 十分な強度が早く現れ、工程をスムーズに進められる。
  • 水を使わないので作業環境がドライ。
  • 土留め工を必要とせず、地表面から施工可能なため、
    コストダウンに貢献。

選べる2種類のタイプ
「粉体改良方式」と「スラリー噴射方式」

浅層混合処理工法においては粉体のセメント系固化材が長年用いられていますが、スピーディーに施工できる反面、粉塵の発生が問題視されています。 この点を解決するのがセメント系固化材のスラリー(セメント系固化材と水との混合物)です。粉塵が抑えられる上に、締固めの手間が省けて改良地盤の均質性を確保できます。スラリー噴射方式による施工では、スラリー量や撹拌深度を機械的に制御されたシステムで統制することで品質管理に万全を管理しております。

浅層混合処理工法といってもセメント量やその他配合物の添加量によって改良強度は大きく変わってきます。施工前に配合試験を行うことで最適な配合設計を選択する必要があります。

マッドミキサーm1型

特許証

特許証

マッドミキサー工法は、NETISをはじめ多くの新技術登録とともに、高度な地盤改良技術として、確立し、地盤改良の計測や表示制御に関する技術も、常に最新技術を取り入れて、随時、アップデートしています。また、多くの重要な技術領域は、特許によって保護されています。

施工イメージ

施工イメージ図

特徴

M-Ⅰ型スピーディーでワイドな作業を実現 (改良深度 H=0.5〜2.0m)
M-Ⅱ型低コストで良質な改良体を実現  (改良深度 H=2.0〜4.0m)
低コスト粉体混合により、プラント設備が不要→コストダウン47
安定した強度発生が設定できるため、構造物基礎などでも利用可能
4mまで1層混合処理により、作業工程が軽減 (仮設工事・1次掘削など)
施工性超ロングバックホウ装着で、作業性・機動性の向上
改良強度にバラつきがなく、計画的・経済的な施工が可能
掘削・運搬等が不要のため、工期短縮45%向上
精度の高い混合率で、0.5〜4.0mまでを原位置固定化処理が可能
環境・騒音・振動地盤改良専用アタッチメントと超ロングバックホウのマッチングで振動47%低減
軽量でスリム化した超ロングバックホウ装着で、騒音・振動の少ない環境を実現

適用範囲

粉体改良方式

施工機械最大改良深度適用土質
砂質土粘性土礫質土
0.5m³クラス
バックホウ
2.0mN≦10N≦10適用不可
0.8m³クラス
バックホウ
2.0mN≦10
礫径≦200㎜
(※1)
N≦10N≦10
礫径≦200㎜

※1)中間層がある場合はN≦20

スラリー噴射方式

施工機械最大改良深度適用土質
砂質土粘性土礫質土
0.8m³クラス
バックホウ
2.0mN≦10
礫径≦200㎜
(※1)
N≦10N≦10
礫径≦200㎜

※1)中間層がある場合はN≦20

礫質土については礫のサイズ、礫率等により条件が変動します。
また、事前に土質を解す作業を行うことで施工が可能となる場合があります。詳しくは当社にお問い合わせください。

施工手順

1、機材搬入

バックホウや固化材等を搬入する。

*特殊車両通行許可を必要に応じて申請します。

搬入写真

2、施工区画の分割

割付図を元にした1区画の施工範囲を割り出し、施工準備を行う。

*現場状況や安全管理上、石灰ライン引きが難しいケースは省略することもあります。

施工区画

3、固化材の散布

1区画に対する必要固化材をバックホウにて均一に散布を行う。

*特に近隣への飛散防止の配慮すべき場合などは固化材を防塵セメントに変更する等の対策が必要です。

固化材の散布

4、攪拌混合

1区割りに散布した固化材及び現地土を撹拌機によって均一になるよう攪拌を行う。

*必要に応じてレーザーレベルなどでの深度を確認します。

攪拌混合

5、整地作業

攪拌改良作業終了後にバックホウにて処理面にできた凹凸部の転圧・整形を行い、養生する。

整地作業

1日当たり標準施工数量

標準的な工事での1日に可能な概算施工量です。
表示は改良深度2.0mですが、改良深度により1日当りの施工量が変動します。
また、全体の施工規模、施工条件、改良形式(全面改良、帯状改良等)等によっても施工数量は変動します。

粉体改良方式

施工機械改良深度シルト・浚渫土粘性土・砂質土有機質土10≦N<20
N=0の粘性土火山灰質土砂質土
0.5m³クラス
バックホウ
2.0m168m³160m³144m³128m³
0.8m³クラス
バックホウ
2.0m252m³240m³216m³192m³
0.8m³クラス
バックホウ
(ロング)
2.0m273m³260m³234m³208m³

スラリー噴射方式

施工機械改良深度シルト・浚渫土粘性土・砂質土有機質土10≦N<20
N=0の粘性土火山灰質土砂質土
0.8m³クラス
バックホウ
2.0m221m³210m³189m³168m³
0.8m³クラス
バックホウ
(ロング)
2.0m273m³260m³234m³208m³

施工事例

TOPIC

地盤改良の目的は、高規格道路の高盛土部基礎となる工事であった。
改良深度は1.5mと浅層改良の領域であるが、スラリー噴射方式により、深層混合処理工にて造成した杭の上部に、1.5mの浅層改良で強固なスラブ盤を造成することで、高盛土から受ける荷重を分散させる効果を得て、道路の安定化を実現した。

工事名:道改2A第5111444-010号国道444号道路改良(国道)(2A)工事(道路改良工)
施工場所:佐賀県杵島郡白石町  改良深度:1.5m (スラリー噴射方式)
施工数量:2100m³
発注者:佐賀県有明海沿岸道路整備事務所

事例1-1

事例1-2

TOPIC

地盤改良の目的は、降雨等によりダム底に堆積した土砂を生石灰にて改良し、掘削・搬出する事である。取水期後に、ダムの水位を下げ、ダム底に溜まった土砂を鉄板を敷いて重機を載せれる程度に曝気させ、改良を行う。次の入水までの期間が限られており、工期短縮が求められるため、0.8m3級超ロングB・Hにより施工半径を広く確保し、複数台の重機を用いて、効率よく施工を行った。

工事名 :平成29年度 嘉瀬川上流農地防災事業 北山ダム堆砂除去その他工事
施工場所:佐賀県佐賀市 改良深度:1.0m(粉体改良)
施工数量:24,000m³
発注者 :九州農政局 北部九州土地改良調査管理事務所

事例2-1

事例2-2

TOPIC

地盤改良の目的は、木造平屋建ての土間下部分の改良であった。近隣に共同住宅や民家が隣接した現場であった為、粉塵飛散抑制型の固化材を提案し採用頂いた。現場までの搬入路も狭小であったため、重機を0.45m³級B・Hを使用して施工にあたった。様々な現場の条件により、最適な固化材や機械の選定をできるようにラインナップを揃えています。

工事名:介護施設新築工事
施工場所:佐賀県某所 深度:0.5~1.0m
施工数量:800m³
発注者:民間企業

事例3-1

事例3-2

施工範囲

施工面から施工する場合

施工範囲表

ロングバックホウ及びスタンダードバックホウによる施工有効範囲を示しています。
  ロングバックホウとスタンダードバックホウの施工面から施工する場合を比較すると、離隔距離が2mの場合、ロングバックホウでは有効攪拌距離が12mに対し、スタンダードバックホウでは4m弱と大きく差が出ています。

ロングバックホウ

スタンダードバックホウ

施工面上部から施工する場合

施工範囲表

施工面との段差が2m以上ある場合はスタンダードバックホウでの施工は難しくなります。

ロングバックホウ2m

ロングバックホウ4m

重機仕様

シュー全幅
W(m)
シュー全長H
(m)
キャビン高L
(m)
エンジン出力
(PS)
接地圧
(kgf/cm2)
総重量(t)
0.5m³クラス
バックホウ
2.493.582.871020.4112.7
0.8m³クラス
バックホウ
(ロング)
3.194.462.951660.3623
0.8m³クラス
バックホウ
2.84.713.071590.4619.9

※メーカーにより異なります。

輸送時寸法(例)

輸送寸法図
上空制限や通行離隔の幅は、勾配・段差、路面の直進性なども影響するので、最終的には、現地確認を行なって判断します。
可動範囲図

マッドミキサーによる改良例

改良例

Q&A

材料の飛散などはありますか?
材料の散布や混合処理中に飛散することがあります。
都市部や農作物の被害など懸念される場合は、発塵防止タイプの材料があります。スラリータイプに変更することも有効だと思います。
品質管理のやり方はどのようにされるのですか?
地盤改良のエリアをH鋼のようなもので、改良土を抜き取りフェノールフタレイン溶液で、混合度を目視で確認します。
合わせて供試体をサンプリングを行い、強度確認を行います。
改良した改良土は産廃ですか
石灰改良を行えば、産廃とならず、再利用又は埋立できます。
セメント改良は各自治体により対応が異なりますので、各自治体にお問合わせください。
表面に水がある状態でも施工できるのですか?
水がある状態であれば、添加量に影響を及ぼす恐れがあるので、水中ポンプ等を設置し、水替えを行う必要があります。

土質分類別添加剤選定表

地盤改良の工事目的と固化材の親和性をまとめています。
改良目的と親和性の高い固化材を選定することで、 発現強度や経済性の面での向上が期待できます。

建築基礎道路基礎構造物基礎浚渫安定処理法面被覆
セメント系
石灰系

※建築工事・構造物工事は強度が高い場合が多く、セメント系が有効です。
また、浚渫・安定処理・法面被覆は、地盤改良後日数を置いても再固化が見込む事ができる石灰系が有効です。

攪拌深度別最小配合量

粉体改良方式配合量

スラリー噴射方式配合量

地盤改良を施工する際、必ず事前に室内配合試験を実施します。目標とする強度を発現する為に、対象となる土の性状の変化を想定し、複数パターンの供試体を作製し強度試験を行い、最適解の固化材と配合量を決定します。
また、室内試験と現場施工における条件の違いを調整する為に、(現場/室内)強度比を混合機械の性能によって設定しなければなりません。
最少配合量としては、定義づけされておらず、各協会のガイドラインのような形で設定されています。参考として、当社の経験則及びセメント協会のガイドラインを基に、最小配合量と攪拌深度について傾向として纏めました。

※1強度比=(室内配合試験/現場目標強度)
※2土質・含水比により水:セメント比は変化します。
※3水:セメント比はマッドミキサー工法技術資料による
参考資料:地盤改良マニュアル P156
材料ロス率 粉体5% スラリー10%

関連計算フォーム

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