建設DXはなぜ遅れている?進まない要因や導入効果について解説

2024年08月06日 建設DX

建設業界では、デジタル技術を活用したDX化の取り組みが求められていますが、導入が進まない現状にあります。

今回は、建設DXが遅れている原因について詳しく解説します。

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建設DXはなぜ遅れている?

建設DXが遅れている要因は、「人手不足」と「デジタル格差」の2つに大別されます。

 

人手不足

DX化における資金面の不安や変化への抵抗を感じる方も多いようですが、最も大きな課題は人材不足です。

建設業界は慢性的な人手不足である上、ITやデジタル技術を扱える人材が少ないことが背景として挙げられます。

 

デジタル格差

現代はデジタルデバイスが普及していますが、その中でもデジタル化の流れに乗り切れていない人は多く存在します。

また、中小の建設企業においてITを扱える人材が不足していることもあり、デジタル格差によるDX化の遅れが目立っています。

 

デジタル格差によって建設DXが進まないのはなぜ?

デジタル格差が生まれる要因として、次の5つが挙げられます。

 

  • アナログ作業の習慣化
  • 下請け構造
  • 人材の高齢化
  • 小規模企業の人材不足
  • 町場と野丁場

 

建設業界では、アナログ作業や重層下請け構造が定着化していることもあり、デジタル化しにくい現状にあるようです。また、他業界と比較して高齢化が進んでいたり、小規模企業が多くデジタル化を進められる環境ではなかったりすることも、デジタル格差を生む要因であると考えられます。

そのほか、建設業界における町場と野丁場の違いも、DX化の遅れに関係しているようです。野丁場では大規模なゼネコンの元で業務を行うため、デジタル技術に触れる機会が多い傾向にありますが、町場は小規模であるため従来のやり方で工事を進めることが多くなっています。

 

建設DXの導入効果は「人員削減の実現」

建設業では人手不足が深刻化していますが、デジタル技術を活用した建設DXの導入により、人員削減の実現が可能です。1人あたりの労働負担を大幅に減らせるため、働きやすい環境作りにも効果的でしょう。

また、一つの物を作るために多くの人手が必要であった建設業務をデジタルで管理することで、作業を簡潔化できるため、業務プロセス全体の効率化に繋がります。

建設業界へのDX導入は、現状として他業界よりも遅れているものの、現状の問題解決に向けたデジタル化を進めていくことで、さらにパフォーマンスの高い業務を行っていけるでしょう。