建設DXとは?建設業界の課題と国土交通省の取り組みについて解説
2024年05月14日 建設DX
建設DXとは、建設業においてデジタル技術を活用した変革を目指す取り組みを指します。
本記事では、建設業界における課題と建設DXの促進に向けた国土交通省の取り組みについてまとめました。
建設業界はDX化が遅れている
昨今では、さまざまな業界でDX化の取り組みが行われています。効率化や利益の最大化を目指してDXを取り入れる業界が多いなか、建設業界はDX化の遅れを取っている現状です。
建設DXによって得られる効果は大きく、人材不足の解決や業務の効率化・安全化、技術の継承などが期待できます。
建設業界にDXの導入が遅れている原因として挙げられるのは、業務プロセスごとにDXの導入率が異なることです。デジタルだと作業をしている実感が持てなかったり、従来の方法に慣れており新たなツールの使い方を覚えるのが面倒だったりするため、DX化は難航しています。
建設DXの促進に向けた国土交通省の取り組み
建設DXを促進するために、国土交通省は次の3つの取り組みを行っています。
- i-Construction
- BIM/CIM原則適用
- 総合推進室の発足
それぞれの内容について、簡単に解説します。
i-Construction
ICTを活用し、建設システム全体における生産性の向上を図る取り組みです。「i-Constructionの推進」では、トップランナー施策として次の3つの施策を挙げています。
- ICTの全面的な活用(ICT土工)
- 全体最適の導入
- 施工時期の平準化
ICT土工においては、全ての業務プロセスでDXの導入を目指しており、建設業界全体のDX化に積極的に取り組んでいることが伺えます。
BIM/CIM原則適用
BIMは建物に関して、CIMは土木に関して、3Dデータの活用を示したものです。全ての公共工事において、国は2023年までにBIM/CIMを原則適用することを掲げています。
3Dデータを活用することで、施工管理の業務負担を軽減し、遠隔での現場管理が実現します。
総合推進室の発足
国土交通省の本省・研究所・地方整備局は、2021年4月1日に「インフラDX 総合推進室」を共同で発足しました。
総合推進室では、DX化に向けて実験フィールドの整理や3D技術を使った施工データの管理、人材育成などに力を入れています。
他の業界と比べてDX化が遅れている建設業界でも徐々にデジタル技術を活用する動きが強まっており、現場への導入が増えていくことでしょう。