建設DX実験フィールドと共に整備された「インフラDXルーム」とは?

2024年06月03日 建設DX

 インフラ分野において、国土交通省によるデジタル技術を活用して変革を行う取り組みとして、インフラDXが促進されています。

 ここでは、建設業界において運用開始されたDX実験フィールドについて確認したのち、インフラDXルームの特徴を紹介します。

infrastructure

建設DX実験フィールドとは?

インフラDXの取り組みの中で、無人化施工や自動施工、3次元データ、5Gを使った遠隔動作などを活用して高技術な施工・管理を行うための研究施設として「建設DX実験フィールド」の運用が開始されました。

ここからは、その特徴や概要、DX施設について解説します。

 

特徴と概要

デジタル技術を活用し、計測や検査などの技術開発に利用される研究施設です。3つのフィールドで、それぞれ次の活用方法があります。 

  • 土工フィールド:遠隔制御のための土工に関する実験及び検証
  • 出来形計測模型等:実際の現場を想定した模型で計測及び検査に関する実験・検証
  • 定置式水平ジブクレーン:「大量の重い・長い物を運ぶ」作業の省力化を目的とした実験

参考:建設 DX 実験フィールド始動!|国土交通省  (http://www.nilim.go.jp/lab/bcg/kisya/journal/kisya20210628_2.pdf)

2.6万㎡の土工フィールドと実物大の出来形計測模型等は民間企業の利用も可能であり、実際の現場を想定した実験を行うことができます。

 

各地方整備局にDX施設が新設

国土交通省と地域が繋がる窓口として、各地方整備局にはDX施設が新設されました。

関東・中部・近畿・九州のそれぞれでインフラDXルームや人材育成センターが整備され、データ活用の基本やICT建機の操縦、無人化施工などの実習が行われています。

また、リアルフィールドとバーチャルフィールドの両方で技術を習得できる施設もあり、人材育成に力を入れていることが伺えます。

 

インフラDXルームとは?

「そもそもインフラDXルームとは何を指すのか?」と思うかもしれません。

インフラDXルームとは、3次元データの活用における可能性を広げて、従来のやり方に変革を起こすために先端技術の学びを深めるための施設です。

建設DX実験フィールドがインフラDXを推進するための拠点となり、デジタル技術を活用した遠隔による技術の実現に向けた取り組みが行われています。

また、ルームでは大人数でのビデオ会議にも対応できるように、大型ディスプレイやモニターなどが設置されており、各地方整備局や国土技術製作総合研究所(国総研)との連携が取れるようになっています。