建設ICTの現場でドローンの使用はOK?活用例と合わせて解説
2024年08月08日 建設DX
昨今、建設現場だけでなく、さまざまな業界でドローンを活用する企業が増えています。また、産業用のほかにおもちゃのドローンが発売されていることもあり、私たちにとって身近な存在となりました。
今回は、建設現場でドローンを使う際の注意点や活用例を紹介します。
建築ICTを活用した工事でドローンを使うのはOK?
ドローンは、業務効率化や生産性向上に便利な道具です。しかし、ドローン(無人航空機)は多くの場合「回転翼航空機」に該当するため、「航空法」で定められた規定を守って運用しなければなりません。
工事現場でドローンを使うためには、次の3つの項目を確認してください。
- 航空局の承認を得ている
- 操縦士が十分な技能を持っている
- 警察・道路・河川に連絡している
ドローンを飛ばすためには、「第三者又は第三者の建物、車両などから30m以上離れて飛行できる」場所である必要があります。ただし、多くの現場ではこの条件を守って飛行することは難しいため、航空局へ事前に申請し、承認を得ておくと良いでしょう。
また、操縦士の技術については、基本的な知識や能力だけでなく「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領」(https://www.mlit.go.jp/common/001254115.pdf)で定められている項目を満たしている必要があります。
そして、管轄の警察や近隣の道路・河川の管理者などには、事前に連絡を入れておくと良いでしょう。
ドローンは、地上の50〜80mほど上を大きな音を立てて飛びます。そのため、目撃した人が怪しく感じ、通報される可能性もゼロではありません。
このようなリスクを考え、あらかじめ管轄の警察や道路・河川の管理者に申し入れておくことがポイントです。
建築ICTの現場でのドローン活用例
建築ICTの現場では、次のようなシーンでドローンが活用されています。
- 測量
- 施工管理
- 構造物の点検
測量では、着工前にドローンのカメラで地形を把握したり、現場の距離や角度を計測します。
また、ドローンを自動操縦して巡回させ、クラウド上にて工事の進捗の共有や設備の確認など、施工管理を行うことも可能です。
さらに、ドローンは人間が入れない場所でも活用できるため、構造物の点検に活用することで、作業員の安全を確保しつつ確実な点検が行えるでしょう。
このように、ドローンを導入する建設現場は増えており、人間だけでは実現できない業務の効率化や安全性の向上、生産性向上に役立っています。今後はドローン本体の性能もさらに向上し、活用する現場や活用方法が増えていくことが予想されます。