建設DXにおける実験フィールドやデータセンターの取り組みとは?
2023年06月13日 建設DX
建設DXとは、建設業界にAIやloT、ARなどのデジタル技術を取り入れ、人材不足や働き方の改善に向けた取り組みのことです。今回は、建設DXにおける実験フィールドの特徴や概要、DXデータセンターの取り組みなどについてまとめました。
建設DX実験フィールドの特徴と施設の概要
令和3年に、インフラDXの促進を図るため、国土技術政策総合研究所(国総研)は建設DXフィールドの運用を開始しました。
建設DXフィールドとは、建設現場における無人化施工や自動施工、3次元データの活用などを実現させるための、研究施設のことです。
参考:建設 DX 実験フィールド始動!(ここでは、建設DX実験フィールドの主な特徴と、施設の概要を紹介します。)
主な特徴
建設DX実験フィールドでは、インフラDXを促進するために無人化施工や自動施工、3次元データを活用した計測、5Gを使った遠隔操作などの研究が行われます。約2.6万㎡の土工フィールドと実物大の出来形計測模型等を使い、実際の現場を想定して実験を行えるため、より精度の高い技術開発が実現します。また、土木フィールドと出来形計測模型については民間企業でも利用できるように解放されており、より多くの企業へのDXの促進が期待できます。
施設の概要
建設DXフィールドには、3つの施設があります。
- 土工フィールド
- 出来形計測模型
- 定置式水平ジブクレーン
土工フィールドでは、全体でローカル5Gを使用可能とし、広大な土地を使って研究が行われます。i-Construction普及において欠かせない最新機器の検証や遠隔操縦用映像伝送試験、自動施工のための試験などが利用可能です。
また、出来形計測模型では、事前に用意された4種類の構造物の模型を使い、3次元計測技術等の検証を行います。
そして、定置式水平ジブクレーンでは、施工現場において負担となっている重い物や長い物を安全かつ早く、正確に運搬・固定できます。
DXデータセンターの取り組み
国土交通省は、令和5年度までに小規模なものを除いた全てのインフラ工事において、BIM/CIMの導入を目指しています。
BIM/CIM等の3次元データを活用するためには、データの表示や編集、管理などが欠かせません。DXデータセンターはこれらのデータを一時的に保管し、円滑に共有するためのシステムとして構築されています。
DXデータセンターの運用によってインフラDXが促進され、建設業界における生産性向上が期待されます。
参考:「建設DX実験フィールド」と「DXデータセンター」の取り組み