建設業界の課題とは?建設DXの導入でスムーズな維持管理を実現しよう
2024年04月04日 建設DX
建設業界では、慢性的な人手不足や業務の属人化によって、さまざまな課題を抱えています。
今回は、建設業界における課題や課題解決に向けた取り組みについて紹介します。
建設業界における課題とは?
日本は人口減少と少子高齢化が進んでおり、現時点における人口1億2,000万人ほどから、2050年には9,500万人ほどとなり、約3,000万人が減少すると予測されています。
総務省:我が国における総人口の長期的推移
また、建設業界における年齢の構成は65歳以上が最も多く、40歳以下の若手が最も少ない現状にあります。そのため、建設労働者の大半が離職する可能性が高く、実際に建設業者数は年々減少しているようです。
そのため、建設業界では「中長期的な担い手の確保」と「地域における建設会社の事業継承」が課題として挙げられます。
中長期的な担い手を確保すること
高齢化問題が進む中、高齢者層の多い建設業界では中長期的な担い手が必要です。
このような慢性的な人手不足となっている原因や課題については、次のような要素が考えられます。
- 長時間労働
- 給料の低さ
- DX化への意識の低さ
- 建設関連業務への社会的なイメージの低さ
これらの要因を対策するためには、AIなどのデジタル技術を活用して時間を創出し、労働環境を整えることが必要になるでしょう。
地域における建設会社の事業を継承すること
人口減少や建設業界に関わる人材の減少は全国的な問題として注目されていますが、特に中国地方や四国地方、北海道などの地域では建設業者の減少が顕著に見られます。
地域の建設会社もインフラを整備する重要な役割を果たしていることには変わりないため、このような地域における建設会社の事業を継承できるような、労働体制を整える必要があるでしょう。
建設DXの導入で維持管理におけるサポートが容易に
建設業界における課題として、アナログによる業務効率の低さから維持管理業務に大きなリソースが必要になり、結果的に人手不足を招いてしまうことが考えられます。
そこで、デジタル技術を建設現場で活用する建設DXの取り組みを強化し、作業の効率化・省人化が求められています。
ICT企業と連携した施工管理モデル
建設DXの施策として、ICT企業と連携した施工管理モデル事業が挙げられます。
中小建設企業は先進技術を持つ企業と連携し、デジタル技術を活用して施工管理の効率化や監理技術者の拡充を加速させられるでしょう。また、モーションセンサーを活用した人材育成により、人材育成も強化できます。
データ連携により利活用を促進
データを蓄積させておくだけではなく、システムを活用して連携を強化することで、公共事業の発注者や民間、建退共制度などとの連携をよりスムーズに行えます。
これにより、データの維持管理にかかるコストや負担を減らし、省人化・省力化が期待できます。さらに、人材不足もカバーできるでしょう。