人工芝が野球場で定着するまでの経緯

2022年06月04日 人工芝

人工芝は野球場でも多く用いられています。芝の維持にかかる費用や球場の稼働率の高さ、気候面などの問題が背景にあるようです。この記事では、セリタ建設が開発した人工芝の特長と、人工芝が野球場において定着した背景、定着するまでの歴史を紹介します。

野球場の人工芝

地盤のプロ・セリタ建設が開発した人工芝

セリタ建設が開発した人工芝・SERITURFの、他の人工芝との違いを大きく4つのポイントにまとめました。

ポイント1.安心素材

多くの人工芝でタイヤの廃材などが使用されており鉛など複数の有害物質が検出されているのに対して、SERITURFはスギ・ヒノキを原料としています。人工芝のグラウンドにありがちなタイヤ・ゴム特有の臭いがない上に、除菌効果もあります。

ポイント2.安全性

天然芝に近づけたクッション性で、プレー中の安全を守ります。摩擦や火傷のリスクが低いのも特長です。

ポイント3.長期の安定性

ゴムチップの人工芝では充填材の流出・飛散が起こりやすい問題があります。SERITURFの素材であるスギ・ヒノキを破砕した樹皮はパイルに強く絡んで、流出や飛散を抑制します。また、土や砂のように細かい粒子ではないため、風の舞い上がりが少ないことも特徴です。安定した性能で長期間使用できます。

ポイント4.快適性

ゴムチップを用いた人工芝では表面温度が70度以上になるのに対し、SERITURF は高温になることを防ぎ最適な環境を保ちます。猛暑の夏でも選手は快適にプレーできます。自然で美しい色合いは、景観の向上にも寄与します。

これら4つのポイントに加え、地盤を熟知したセリタ建設は、野球場に最適な下地づくりを提案いたします。

人工芝と日本の野球場

そもそも人工芝とは、化合物を用いて、天然芝に近い形状を目指してつくられた製品のことです。野球場をはじめとした施設で使用されているほか、個人宅の庭やベランダ向けの製品も製造・販売されています。

野球場での主流はロングパイル人工芝です。雨天時も良好なコンディションが保てる点なども含めて、評価が高まっています。砂埃が舞う・雨でぬかるむなどのトラブルが起きないので、利用を制限する必要がないのが大きなメリットです。稼働率の高い野球場は人工芝が向いているといえるでしょう。

日本の野球界では1970年代に球場の人工芝化が進み、1980年代に開発が進んで現在のロングパイル人工芝の原形が使用されるようになりました。芝の長さが5センチ以上あるロングパイル人工芝20世紀末に開発され、日本の野球場では2000年代以降に広まりました。日本では、芝の維持にかかる費用や球場の稼働率の高さ、気候面などの事情から、今後も野球場における人工芝の需要は続くことでしょう。