建設業界における人手不足の解決策とは?建設DXの導入効果も併せて解説

2024年07月25日 建設DX

建設業界では職人不足が深刻化しており、解決策の一つとして建設DXの導入が推進されています。しかし、建設現場へのDXの導入は現状遅れています。

今回は、建設業界が抱える問題とDXが遅れている原因、そして建設DXで期待できる効果についてまとめました。

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建設業界は慢性的な職人不足が問題視されている

建設業は土木や測量、水道施設など、多種多様な業種を含みます。しかし、人手不足が深刻化しており、若年層の求職者は減少傾向にあります。その背景には、泥まみれになるような肉体労働や危険な仕事というイメージが定着していることが挙げられ、特に建設業の労働災害発生状況からも、危険を伴う可能性を感じている人は多いようです。

このような現状により、若年層が選ぶ職業から建設業が外れる傾向があります。そのため、技術の継承にも問題が生じており、現場の経験が必要な専門技術の継承は短期間では実現できず、若年での人材確保が難しい状況にあるため、技術継承の危機に直面しています。

そこで、国土交通省はデジタル技術を活用して建設現場の生産性を高める建設DXの導入を推進し始めました。しかし、建設DXは導入が遅れており、今後も積極的なDXの活用が求められます。

 

建設DXが遅れている2つの原因

建設DXが遅れている原因には、「人手不足」と「デジタル格差」の2つが挙げられます。

 

人手不足

上記のような建設業界全体における人手不足により、DX導入のためのリソースが十分ではないのが現状です。また、ITリテラシーを持ったデジタル技術を扱える人材がいないことも、DX化が遅れている要因ともいえます。

 

デジタル格差

インターネットが普及したことでスマートフォンやタブレットを所有する人々が増えたものの、現在もデジタル化への変化を嫌う人が一定数存在します。特に、中小の建設企業ではデジタル化について知見のある人材がおらず、導入できない状況にあるようです。

 

建設DXで期待できる効果は「人員削減」と「生産性向上」

建設業では、現場作業を行う職人の高齢化や若者の業界離れなど、さまざまな問題を抱えています。そのため、人手不足や生産性の低さなどが課題として挙げられ、この課題を解消するためには環境の整備が必要です。

デジタルシステムの導入は「人員削減」と「生産性向上」の効果が期待でき、あらゆる作業の効率化につながります。

また、個々の職人技術を評価するためのデータシステムを導入すれば、適切な評価によるキャリアアップシステムを構築することも可能です。