建設業の課題と建設DXが進まない理由とは?DX化に必要な要素も解説
2024年06月11日 建設DX
建設業では人手不足が深刻化しており、デジタル化やDX化への取り組みが求められています。しかし、建設DXは思うように進まず、デジタル格差が広がっているのが現場です。
今回は、建設業における課題や建設DXが進まない理由、建設DXの促進に必要な要素についてまとめました。
建設業における課題とは?
建設業は、人手不足が深刻な課題となっています。国土交通白書によると、2020年の平均就業者数はピーク時である1997年の平均から約28%も減少していることが調査されました。
また、働き方改革による残業時間の上限規制が2024年から導入されることもあり、多くの企業が建設DXを導入し、生産性向上に取り組んでいます。
建設DXが進まない理由
建設DXが推進されているのに対し、実際の現場では導入が進まない現状にあります。その理由は、「人手不足」と「デジタル格差」の2つです。
DX化を進めるにあたり、企業はさまざまな課題を抱えていますが、資金不足や変化への抵抗よりも、圧倒的に人手不足の影響が大きな要因となっています。
また、スマートフォンやタブレットが普及したとはいえ、デジタル化の流れに取り残されている人々は一定数存在しています。特に、中小の建設企業ではデジタル化に苦手意識を持つ人が多く、担い手不足なのが現場です。
建設DXに必要なのはDXへの理解とIT人材の育成
DX化が遅れている建設業界において、DX推進に必要なのは「DXへの理解」と「IT人材の育成」の2つが挙げられます。
まずは、DXについての知識や理解を深めることが欠かせません。DXについてよく分からないままだと、いざ現場にDXを導入しても必要性を感じられず、業務効率を下げてしまう可能性があります。そのため、現場作業員にはDXの概要や導入するメリットについて知ってもらい、今後の建設業界における必要性を理解してもらうことがポイントです。
そして、DXを現場に浸透させるための、ITへの知識とスキルを持った人材の育成も重要になります。現場でデジタル技術を活用するためには、社内でITリテラシーを持った人材が必要不可欠です。もしITを扱える人材がいない場合は、ITスキルを習得するための研修を行ったり、スキルを持つ人材を採用したりする必要があるでしょう。
DXの導入によって、建設現場の業務効率化や生産性向上が期待できるため、まずは作業員のDXに対する理解を得ることから始め、徐々にデジタル化を進めてみてはいかがでしょうか。