建設DXベンチャーがSaaSの展開で解決を目指す「建設業界の課題」とは?
2024年04月03日 建設DX
建設DXの推進に欠かせない技術の一つに、SaaSサービスが挙げられます。
今回は、SaaSを展開する建設DXベンチャーが解決しようとしている課題と、実際にサービスをリリースするベンチャー企業例についてまとめました。
建設DXベンチャーが解決しようとしている課題とは?
ゼネコンの現場では、アナログ業務が多く、非効率的なことが課題として注目されています。建設現場において、施工作業は設計図に基づいて行われますが、その進捗状況の記録はかなりアナログなことが特徴です。
例えば、柱を立てる場合には、写真を撮って記録する方法が一般的ですが、実際の記録と設計図を比較する作業は、人の手で行われます。そのため、多くの業務コストが生じてしまいます。
このように、アナログな業務には多くの人手と時間が必要です。現場監督などは、日中は現場で指示をしたり記録をしたりすることに加え、日没後はオフィスで写真を整理するなど、現場以外のバックオフィス業務もしなければなりません。
多大な業務コストをできる限り削減し、効率的な建設プロセスを実現するためには、より効率的な業務プロセスの導入が必要です。
建設系のSaaSサービスを展開するベンチャー企業を紹介
ここでは、建設系のSaaSサービスをリリースしているベンチャー企業のなかでも勢いのある「ANDPAD」について紹介します。
ANDPADは、建設業界においてデジタル化と効率化を進めることを目指すプロジェクト管理サービスです。ANDPADの普及により、建設現場でのアナログなやり取りの減少が期待されます。
同社は2021年10月にSequoia Capitalから出資を受け、9月には総額122億円の資金調達を実施しました。今回調達した資金について、ANDPADは主に以下の3つに活用すると発表しています。
- 人材基盤の形成に向けた採用・育成
- 国内外からのエンジニアの採用、海外開発拠点の拡充
- 顧客基盤の獲得およびプロダクトの獲得ならびに人材獲得を企図した買収・出資
建設業界のDXに取り組むスタートアップは増えてきており、ANDPADはM&Aも視野に入れているとのことです。今後、建設スタートアップの合従連衡が進むと言われており、業界全体のデジタル化と効率化につながることが期待されます。