太陽光発電における地盤沈下のリスク
2021年05月27日 太陽光
太陽光発電所を建設した土地の地盤沈下リスクを説明します。地盤沈下でソーラーパネルの基礎である杭が沈むと、いずれ発電量が低下する結果となり、これを防ぐためには、太陽光発電所を建設する前に地盤調査し、適切な地盤改良を行う必要があるのです。
軟弱地盤に建設された太陽光発電所では、杭が沈み架台が歪んで、ソーラーパネルの並びまで歪んでしまうというケースがよく見られます。地盤調査や地盤改良にかかるコストを避けた結果、このような事態となることが多いようです。
ソーラーパネルの並びが歪んでいても、すぐさま大きな影響が出るわけではありません。しかし放置していると発電量を大きく低下させる可能性があります。
一部の杭の沈下が進むと、架台の歪みが大きくなり、架台の上のソーラーパネルのでこぼこも大きくなっていきます。この時点ではまだ発電量に大きな変化はありません。しかし、でこぼこに並んだソーラーパネルにはねじれなどの負荷がかかり、やがてパネル内部のセルが破損します。セルは極めて薄いシリコン製で、わずかな負荷で割れてしまうのです。ソーラーパネルのねじれによってセルを守る強化ガラスがたわむと、セル本体にも負荷がかかって細かいひびが入ります。この細かいひびは少しずつ大きくなって、数年後には発電量が大きく低下することになるのです。
軟弱地盤に太陽光発電所を建設するリスクは他にもあります。軟弱地盤は引き抜きに抵抗する力が弱いので、強い風によってソーラーパネルが杭ごと抜けて飛ばされたという事例もあるのです。
深刻な事態が発生してから地盤改良の必要性を初めて認識されるというケースも多いのですが、太陽光発電所を建設した後で地盤改良することは困難です。太陽光発電所を建設した後に地盤調査を行ったことで発電装置を損傷させてしまったという事例もあります。建設前にボーリング調査やスウェーデン式サウンディング試験といった地盤調査を行い、その結果に基づいた地盤改良を行いましょう。
地盤改良の実績豊富なセリタ建設では、高い技術と知見を活かし、土地の特質に合った地盤改良を行います。太陽光発電所の建設を検討される際はぜひご相談ください。