地盤改良(浅層・中層改良)の計算

2021年04月28日 地質

この記事では、地盤改良のうち、特に浅層・中層改良混合処理工法を紹介すると共に、浅層・中層改良においてどのような計算を行うかについて説明します。浅層・中層改良は様々な条件に対応できる施工方法ですが、当社の採用する、よりスピーディで効果の高い方法についてもお話しします。

浅層・中層改良混合処理工法とは、地表面の軟弱な箇所を掘削し、セメント系固化材などと土を混合・攪拌することで地盤の強度を高める地盤改良工法です。大型の地盤改良機を使用しないため狭い土地での施工にも向いており、しかも、幅広い土質に対応できます。作業効率が高いので工期が短く、また、費用が安く済むなどのメリットがあります。

浅層・中層改良において重要なのが、固化材や水の使用量の計算です。セリタ建設では、地盤改良の際に必要となる複雑な計算を、エクセルなどを用いずに計算できるツールを公開しています。固化材の量・水の量・土の盛り上がり高を計算することが可能です。

この地盤改良の自動計算ツールの計算例をあげれば、改良土量(㎥)・配合量(㎏/㎥)・固化材ロス率(%)を入力することで使用固化材量が計算できます。セメント改良について簡単に計算できるのでぜひご利用ください。申込フォームから申請いただければ、すべてのツールを無料で利用できます。このツールの計算方法は、セメント協会の『セメント系固化材による地盤改良マニュアル』(※)等を参照しています。

浅層・中層改良の施工方法を説明しましょう。当社ではバックホウに専用アタッチメントを装着して行う地盤改良を行っています。まず、改良対象の地盤の軟弱な箇所を掘り起こします。その後、セメント系固化材を加えてアタッチメントで混合・攪拌します。作業終了後、浅層・中層改良を行うにあたって設定した設計基準強度と比較し、十分な強度が得られていることが確認できたら地盤改良は完了です。

セリタ建設では、他社において広く行われているバックホウ混合でなくバックホウに専用アタッチメントを装着して混合することで、よりスピーディな作業を実現しました。また、セリタ建設の地盤改良では「粉体改良方式」と「スラリー噴射方式」から選択することが可能です。スラリー噴射方式では粉体改良方式で問題となる粉塵が抑えられる上に、締固めの手間が省けて改良地盤の均質性を確保できます。環境への配慮とより短工期・低コストで安全を実現する取り組みを今後も続けてまいります。

 

※「セメント系固化材による地盤改良マニュアル[4]」セメント協会(H24.10