道路地盤改良に用いるスタビライザー
2020年11月30日 路床
道路における地盤改良でよく用いられているスタビライザーという重機及びスタビライザー工法を説明します。スタビライザーは高い混合・攪拌性能を備え、効率よい工事を実現する重機です。スタビライザー工法は表層地盤改良でよく用いられ、特に地表面から1mの改良に適性を発揮します。
スタビライザーは土木工事での使用実績が豊富で、大規模な工事でも活躍しています。地盤改良においてはバックホウと並んで活躍頻度の多いのがスタビライザーです。
スタビライザーにはホイール型と、キャタピラーで走行するクローラ型があります。スタビライザーが混合・攪拌できる深度はおおよそ1mです。機種によっては対応深度が異なります。回転刃を装着しているため、攪拌性能が高いことが特徴です。高速回転ローターを備えているスタビライザーは、さらに高性能です。スタビライザーから水を散布しつつ混合・攪拌を行う機種もあり、作業効率が大きく向上するため重宝されます。また、環境への配慮から、粉塵の発生を抑制できる機種も登場しました。道路路床の地盤改良では自走式スタビライザーが活躍するケースが多いようです。
地盤改良におけるスタビライザー工法について説明します。軟弱な地盤を強固な地盤に改良するためにスタビライザーを用いて行う表層地盤改良をスタビライザー工法と呼びます。
まず、バックホウで軟弱な土にセメントや石灰等の改良材を撒きます。その後に計量を行い、スタビライザーで軟弱な地盤と改良材とを混合・撹拌していきます。スタビライザーは走行しつつ回転刃で混合・攪拌するので、非常に効率が良いのです。混合・攪拌の終了後はグレーダーやローラーで敷きならし及び転圧を行い、より強固な地盤にしていきます。改良後に改良厚を確認し、完了です。
スタビライザー工法は道路路床をはじめ、さまざまな地盤に適した工法で、地盤を均一にならすことが可能です。また、スタビライザー工法による地盤改良の場合は、地盤を掘り起こす作業は発生しません。
地盤改良の現場ではスタビライザーをレンタルすることもあります。大型重機でしかも機種の豊富なスタビライザーを、工事の規模や内容に合わせてその都度選べる点はレンタルの魅力です。レンタルより長期間利用したい場合は、スタビライザーをリースする方法もあります。
道路の液状化を防ぎ安定させるため、今日も地盤改良の現場でスタビライザーが活躍しています。